Ka Pua ‘Ano Lani 歌詞と意味

Aia la hoʻi ʻoe i ke anu o ka ua
There you are in the chill and rain
そこにいたんだね、愛しい君、雨の寒さの中

Māʻeʻele ka ʻili
Prickling with love is the skin
愛に肌を震わせて

He pua palupalu
A fragile blossom
君はもろくてはなかない花

Kuʻu makakēhau hiluhilu
My heart’s elegant desire
僕の切望そのもの、とても優雅な

 
He pua pūlamahia e ke ahe peawini
A blossom cherished by the soft fair winds
そよ風までもが愛しむ花

Kapalili i ka ʻolu
Fluttering in the coolness
ひんやりと心地よさげに体震わせ

He ʻihi lani pōʻiuʻiu hoʻi kau
A heavenly glorious splendor
まるで君は、高く聖なる天空の輝き
 

<chorus>
Kuʻu lei aloha, ʻauhea ʻoe
My love, where are you
愛しい人よ、君は今どこに

E kuʻu pilialoha, he mele nou
I sing in honor of you
大切な君、君のために歌うよ

 

ʻO ke koʻiʻi o loko kuʻu huapala
The desire persists within for you, my sweetheart
僕の中で欲してやまない、愛しい君

He lei hiwahiwa
The regal blossom
かけがえのない大切な花

Ka pua ʻano lani kau i ka hano o luna
A cherished adornment, placed on high above
まるで君は天国の花、愛でられて咲く、空高く

 
Eia ka puana aloha ē
It is for you I sing
君への愛を歌うよ

No ka lei aualiʻi
My cherished blossom
尊く高貴な花の君に

ʻO kuʻu pua ala onaona i ka ihu
My beautiful sweet fragrant blossom
甘く馨しい香りの僕の花
 

<chorus>
Kuʻu lei aloha, ʻauhea ʻoe
My love, where are you
愛しい人よ、君は今どこに

E kuʻu pilialoha, he mele nou
I sing in honor of you
大切な君、君のために歌うよ

 


Music/Words/Translation by Kuana Torres Kahele
カプアアノラニ – 歌詞/英訳: クアナ・トレス・カヘレ
日本語訳はハワイ語を優先しているため、英語の意訳と大きく違う箇所もあります。作者による英訳も同時に参考にして下さい


 
動画は、クアナ・トレス・カヘレさん公式アカウントからで、2000年ミスアロハフラのテハニさんのフラです

 

歌の意味と解説

さて今回は、クアナ・トレス・カヘレさんのカプアアノラニで、この曲は2011年に書かれ、後にナー・パラパライのCD Haʻa に収録されました。
これまたフラダンサーさんに人気のメレですね(o^.^)v

私にとっては、テハニさんのフラとセットで、毎回リピートかけて聴くほど大好きな曲で、歌もフラ♡も本当に美しくて、いつ観ても涙がこぼれてしまいます。

そんなこともあって、歌の解説もたくさん書こうと思っていたのですが、この曲は英訳もそうですが、数か所を除き、ほぼ直訳となっていて、そのまんまなんです。
ハワイ語がわからなくても、辞書を片手に誰でも容易に訳ができる、、そんな歌ですね。

ですので、今回は軽く紹介する程度にしますね(o^.^)v
 

さて、タイトルのカプアアノラニ(Ka Pua ʻAno Lani)は、「まるで天(天国、heaven)のような花」「天に匹敵するような花」という意味で、もちろんこれは、作者の愛しい人を例えて歌ったものですね。
 

後にクアナさんはこの歌について

この曲は、僕のとても大切な人を
最も尊敬に値する花 (a blossom
of the highest regard) に
例えて歌ったもの

でも、たいていの場合、愛するものを
言葉だけで表すのはとても難しい

だから僕は、この想いを
言葉だけでなく、想いをこめた歌声と共に
伝えることにしたんだ

と語っています。
 

確かにタイトルを見ただけでも、作者がこの対象となる花に対し、大きな 敬愛の念 を抱いているのが容易に窺えますが、実はこの曲、訳を見てもわかる通り、これと同義の言葉(尊敬の念を含み、相手を高貴なものとして讃える言葉)だらけなんです。
訳者泣かせ、、ですね 🙂
 

せっかくなので、それらの尊敬の念(高貴なものとして讃えた言葉)を含む単語を上げておくと、、
 

pūlamahia (貴重でかけがえのないものとして扱われる)
ʻihi (神聖な、偉大な、尊敬に値する)
lani (天の)
pōʻiuʻiu (とても高い、高位の、神聖な)
hiwahiwa (貴重でかけがえのない、尊重すべき)
kau i ka hano (尊敬を受けた、名誉ある位置におかれた)
luna (高い)
aualiʻi (王室、王家の)
 

と、ざっとこんな感じです(o^.^)v

 

それから、意訳というわけではないですが、最初のバースで出てくる

He pua pūlamahia e ke ahe peawini
そよ風までもが愛しむ花

のペアウィニ (peawini) は、英語の fair wind (順風)のハワイ語読みで、主にこれとは違う状況で多用される単語で、その前に ahe(そよ風)があるため、今回は敢えて省略し訳をしていません。

意味的には、風は風でもけっして逆風をあおっているのではなく、そよそよと吹く順風に愛でられている花、すなわち、順風を心地よく受けて揺れる花、という感じなので、ハウマーナ・フラさんは順風を想像して踊って下さいね。
 

また、その後に続く

He ʻihi lani pōʻiuʻiu hoʻi kau
まるで君は、高く聖なる天空の輝き

のイヒラニ(ʻihi lani)の意味ですが
(どこかのホテルと同じ名前ですね 🙂 )
ʻIhi は元々「神聖な、偉大な、尊敬を受けた」という意味の単語で、その後に lani (天、高貴な身分の人)が続くことによって、イヒラニは「天のような神聖さ」や「王たる威厳」を意味していますが、辞書に2語の熟語として heavenly splendor とだけ英訳が載っていて、作者がそれを採択しているため、日本語訳もそれに合わせ「天空の輝き」としています。

そして、その後のホイカウ (hoʻi kau) ですが、
これは「なんてまあ、本当に!とっても」という主に感嘆と強調を表現する熟語で、特に現代のメレによく出てくる表現です。

もちろん、この hoʻi kau だけでも

ほんっとに! あらま!

みたいに使えますよ(o^.^)v
 

こぼれ話:メレで聴くハワイ語の発音

では、今回は発音の話を少し 🙂

実は私は、ケアリイ・レイシェル氏の独特な K の発音がとても好きで、彼の歌を歌う時、ときどきその癖を真似したりします(^^;)
好きなミュージシャンの歌を聴いて、ハワイ語を勉強する人も多いですよね。

ただ、残念ながら、ハワイ語は今も復興の途にあるため、今現在、母国語レベルで歌えるミュージシャンはかなり少ないというのも事実です。

たとえば、、
ミュージシャンのほとんどが kuʻu (私の) は、クウでなくクッウと正しく発音されていますが、一方、ほとんどハワイ語からかけ離れた発音で歌われている単語もあります。

実はその一つがメレに頻出の単語 ʻoe (あなた) なんです。

ほとんどのハワイ語の母音の組み合わせは、ローマ字読み(カタカナ読み) なのですが、このʻoe は実は文字で伝えにくい独特な発音で、1音節でオェ、またはオィと聞こえるほどオにアクセントが置かれ、エはあまりクリアに発音されないのですが、現代の歌においては「オ・エ」と2音節にわけて作曲されているということもあり、完全にカタカナ読み(2音節)で歌われていることがほとんどです。

では、どこでハワイ語らしいʻoe の発音が聴けるの??
ということになるんですが、、

実は ここ で聴けるんですよ!

この カプアアノラニ なんです(o^.^)v

きっと違いがわかると思うので、ハワイ語を勉強されている方は、ちょっと意識して聴いてみて下さいね。

これからどんどんハワイ語がネイティブの若い世代が出てきて、本物のハワイ語のメレが聴ける時代が早くきたらいいなーと思います 🙂

それでは Mele mau kākou!

 
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