大地は主、人はその僕 (しもべ)~He aliʻi ka ʻāina, he kauwā ke kanaka~

Aloha ʻauinalā kākou! (皆さん、こんにちは)

さて、ここのところ、マウナケア山に関する投稿で一色の私のニュースフィードの中で、今朝ひときわ鮮やかな一枚の写真と、ʻŌlelo Noʻeau (ハワイ古来から伝わる格言) が目に飛び込んできました。

He aliʻi ka ʻāina, he kauwā ke kanaka.

(The land is chief, the man is its servant.)

意味を簡単に訳すると、、

『大地は主、人はその僕 (しもべ)』

これは、古来のハワイの人々にとってとても重要な「自然や土地に対する考え」を語った格言ですが、ここで使われているアーイナʻĀina (Land)という言葉は、実は古い格言やメレだけでなく、普段の会話でも驚くほどの頻度で使われる言葉なんですよ。

その理由は、おそらく古来のハワイアンの価値観から来るもので、

ハワイの創世記においては、先に神があり、神に次いで生まれたのが大地。

そして人は最後に創られたものとされ、

全てにおいて人の前に土地が存在します。

このため、当然ながら人が土地を<所有する>という発想は、1800年代初頭に西洋から持ち込まれるまで、ハワイの人々の間には全く存在せず、そしてこの概念が導入された結果 (Great Māhele*)、多くの人々が土地を無くし、その後のハワイアンの人口の激減の一理由となったそうです。
(*Great Māheleについてはまた後日紹介しますね)

昨日、ハワイ大学の生徒たちが、マウナケア問題に対し、無言で列を作り石を手から手へ運び、最後にまるでへイアウのような小さな塚を造りましたが、この石 (Pōhaku) やアーイナ(ʻĀina)は、常に Keiki o ka ʻāina (土地生まれの者) としての誇りに近い感覚を持って使われる言葉かもしれません。

現在、マウナケアに関する論議は、ここ数日のうちに刻々と地球規模となり、人々の声が<TMTにプロテスト(抗議)する>のでなく<山をプロテクト(守る)>で一致し、もはやハワイアンの聖地という問題だけでなく、<大地を、この地球を人が守る>、そういう声になっているようにも思えます。

人の前に立つ土地

土地があって初めて存在する人間

ふと今日、世界の人々の声と、古来のハワイの人々の声が、一つに交わったような気がしました。

それでは今日もアロハな一日を!

Aloha,

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